ドイッチュランドからドイツに
日本ではドイツのことを「ドイツ」といっていますが、英語だと「Germany(ジャーマニー)」になっています。
他にはフランス語の「Allemagne(アルマーニュ)」、イタリア語の「Germania」、ポーランド語の「Niemcy(ニムツェ)」など読み方はいろいろ。
国の正式名称は何でしょうか。
ドイツ語での国名は「Deutschland(ドイッチュラント)」でドイッチュの住む国という意味で日本ではドイッチュからドイツになったわけです。
また、江戸時代、国交のあったオランダがドイツのことを「ダウツ」と呼んでいたことからドイツとなった説もあります。
日本とドイツのつながり
外国との交流を制限していた江戸時代に日本を訪れたドイツ人がいます。
日本に医学を教えたドイツ人医師であるシーボルトは有名です。
国家間では1860年にオイレンブルク伯爵率いるプロイセン使節団が日本に訪問。翌1861年に日・プロイセン修好通商条約によりドイツの国交が始まりました。
日本はドイツから法制、軍事、科学、芸術など多くの影響を受けており、現在に至ります。
第一次世界大戦が始まると日本は日英同盟を理由にドイツに宣戦し、当時ドイツの租借地だった中国・チンタオなどを占領。
その時に捕虜からバウムクーヘンやソーセージがもたらされました。
第一次世界大戦後、国交が再開されてからは学術交流が盛んになり、アインシュタインが来日しています。
イタリアを含めた三国で軍事同盟を結び、第二次世界大戦突入しますが、1945年に敗戦。
ドイツは東西に分割されます。日本は西ドイツと国交を樹立し、経済復興を成し遂げます。
ドイツが統一された後も両国は密接な関係を築き上げ、日本にとってヨーロッパ最大の貿易相手国で、21世紀になった現在も重要な協力相手です。
日本でよく使われるドイツ語
日本でよく使われる言葉の中にたくさんのドイツ語があります。「アルバイト」はドイツ語で仕事を意味する「Arbeit」に由来する言葉です。
医療用語で使われる「メス」「カルテ」「アレルギー」、他には「リュックサック」「ゲレンデ」「ダックスフント」「ドッペルゲンガー」などもドイツ語からきています。
戦前まで、化学や医学、物理学などはドイツ語や英語で学んでいました。
そして北里柴三郎や斎藤茂吉ら医学者がドイツへ留学したことから、日本にもドイツの言葉がたくさん入ってきたのです。