ドイツの自転車事情

ドイツでは、サイクリングがとても人気です。
路肩にはスペースが確保されていたり、農道だと車が通らなかったりするので、多くの人が自転車を利用しています。
国中のいたるところにサイクリングロードが整備されているため、車から幅寄せやクラクションを鳴らされることもありません。
サイクリングロードは車用レーンを完全に自転車用に変えているため、かなり広くスペースを確保されているので、運転しやすくなっています。
自転車も車と同様、信号や一時停止、歩行者優先など交通ルールは守る必要があり、スピード制限(時速30km)もあるので、日本と同じ感覚で運転すると大変危険です。
右側通行が徹底されているため、逆走する人はほとんど見かけません。
ドイツではサイクリングロードに駐車すると50~100ユーロの罰金、違反点数が1点加算されます。
そのため、配送業者はサイクリングロードをさけて駐車しています。

国を挙げて自転車普及

サイクリングロードを整備し、自転車乗りにとって優しい環境になったのは2000年代になってから。
二酸化炭素の排出削減対策のため、自転車や公共交通機関を使ってもらおうという政策によるものです。
連邦運輸デジタルインフラ省は2020~2023年の間に約14億ユーロを使って自転車インフラに投資すると決定。
自転車通勤のさらなる普及、交通手段としての地位向上、自転車事故ゼロなど掲げて施策を打っています。

駐輪場も整備されている

自転車を交通手段として使う場合、懸念されるのが駐車する場所です。
ドイツの都市部では自転車を利用する人が多いため、至る所に駐輪場があり、どこでも停められます。
日本のように駅前までいかないと駐輪場がないという状況とは大きく異なります。
ただ、駐輪場がたくさんあるにもかかわらず、放置自転車が多く見かけるのは残念な点です。
盗難もあるため、ロックしておくのは基本で、電柱や鉄柵にロックする「地球ロック」を必ずしています。
ロックをしていても、ホイールやサドルなどを盗難されるのはドイツも例外ではありません。

ドイツ全土の通勤手段

ドイツ全土の調査によると、車通勤が70%と圧倒的に多く、バスや電車などの公共交通機関が13.8%となっています。
通勤距離は25km未満が75%以上、通勤時間も60分以内が約92%と都市圏は大きくありません。
しかし、その中で自転車は9.0%です。決して少なくない数字ではないでしょうか。


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